さらつま日記

サラリーマン妻日記。日々のこと、子育てのこと、考えたことを書いてます。

ナマケモノについて思うこと

数年前のコスタリカ旅行での目的の一つはナマケモノを見ることだった。

ナマケモノ、その名前の響き、姿、動き、惹きつけられる要素が満載の生き物を一目見てみたかった。

 

そのそもナマケモノは英語でも(sloth)怠け者の意味。

www.bbc.com

BBCの記事によるとフランス語ではla paresseで、その意味もthe lazy one(怠けたやつ?って感じだろうか)、ドイツ語だとdas faultierで、lazy animalでそのまんま、スペイン語だとthe lazy bear(怠けた熊) まぁどの国の言葉も若干の違いはあれど、共通しているのは「怠け者」ということらしい。

 

しかし、彼らの実態は怠けてるどころかその「遅い動作」こそが彼らの生き延びるストラテジーに他ならないとのこと。動きを最小に抑えることのメリットは何と言ってもワシなどの天敵に見つかりにくくなること。そして、動けば動くだけ体力も使うことを考えると究極の省エネ。毛にコケがむすまでじっとしてるし、コケむしたらまたひときわ木と一体化をなす自然なカラーのカモフラージュになる。

トイレは木の上からこっそり落としちゃえばいいものを、ここは律儀に下まで下りて行って用を足すそう。リンクの記事ではこの行動の意味は生殖活動に関係があるとのこと。

 

そもそも、彼らが「ナマケモノ」と呼ばれるのはその動きの特徴がゆえ。「ほとんど動かない」ように見える=怠け者、という図式が世の中にはあるようで、まさに本人たちのあずかり知らぬところでこんな名前をつけられてしまったようだ。

「ほかの動物に比べて」動きが鈍い、遅い、から「怠け者」というのは、人間の社会でもいろんな類似バージョンがある。

 

でも救いに思うのは、ナマケモノには人間の言葉は通じないこと。

彼らにとって人間が彼らをどう呼ぼうと「知ったことではない」ということ。

彼らがそれによって傷つくというようなことはない(はず)ということ。

 

それで、かつすごいなと思うのは、

そんな彼らの生き方に励まされる人間がいるということ(ここに)。

ナマケモノにしたら、勝手に励まされている奴がいるよ、ということでOK。

 

こんな関係が人間社会の中でもっと増えるといいなと思う。

 

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アーバスの運転手さんがバス途中で停めて「ナマケモノがいる!」と言ってそばまで歩いて連れてってくれた。迷い混んでしまったらしい。よく見るとお腹に子供が抱きついている。バスの運転手さん曰く、ナマケモノの死因として最近とても多いのが、このように人のいるところに迷い込んで庭の木なんかにぶら下がっているところを飼い犬に見つかってしまって殺されてしまうことと、道路で交通事故にあうことらしい。彼らの生息地を人間が奪っている結果なんだろう。

それでも、運転手さんがこんなエピソードを教えてくれた。

「彼ら(ナマケモノ)は本当に動くのが遅いから、道路を渡りきる前に車にはねられてしまうことが多いんだ。でも、遅すぎるから逆に遠くからでも発見されることがあって、気が付いたドライバーが車を停めて後続の車に『今、ナマケモノ渡ってるからちょっと待って!』と言ってみんなで待つこともあるんだよ」

 

私たちこそ、そんなに生き急いでどこに行く、って自らに問う必要がある時代になってる気もする。

 

コスタリカでは、なんだかんだ言ってナマケモノはとても大事にされている生き物。

お札にもいるし。

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ホテルのベッドにもいた。

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こちらはガイドさんが見つけてくれた木の上にいるナマケモノ

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秒速5センチメートルの桜」が愛でられて、なぜに秒速6センチメートルの彼らがナマケモノと呼ばれるのか。

 

上のリンク先の記事の中で、博士課程の研究者がそれを端的にこんな言葉で表している。

 

But the truth about sloth is that humans have done a very bad job at figuring out why they do what they do.

 

ナマケモノについての真実は、人間がいかに彼らの行動の理由を理解するのが下手くそかということを示している。「何をしているか」ばかりをみて、「なぜそのようなことをしているか」を見ていない。

私たちは「行動」のように目に見えやすいものばかり見てしまう習性があるのかな。

 

「なぜそのように振る舞うのか」

 

この視点があるだけで、子供の行動だって違うように見えてくる。

 

星の王子様じゃないけど、やっぱり大切なことは(見ようとしないと)見えないらしい。

 

 

ナマケモノ #コスタリカ